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タイムアウトクアラルンプールが、王道から珍しいものまで、おすすめのバナナリーフ・ライス店を紹介。

1. アンティ・マンジュズ|Aunty Manju’s

この店のバナナリーフ・ライスは、良い意味で圧倒されるだろう。野菜のおかずは、よくある3種類ではなく、5種類も提供される。それに加え、惣菜屋台をも凌(しの)ぐくらいのサイド・ディッシュが豊富にある。チキン、魚、イカ、エビ、マトンなどが、カレー、炒めもの、マサラ、コルマ、揚げ物などとして調理されている。優柔不断な人にとっては、膨大な種類のオプションに戸惑うかもしれないが、心配はいらない。親切な店員さんがおすすめをすぐに提案してくれる。骨付きマトンカレーは絶対に頼むべきだ。

2. ヤップ・キー|Yap Kee

郊外のクラン駅からすぐ近くの通りで70年以上営業しているこの店は、ちょっとしたカルトめいた伝説の店になっている。代々に渡って、クランの人々が応援し、愛してきた大切な店だ。今でもランチタイムには、収容しきれないほどの人が集まる。メニューの種類が豊富なわけではないが、それは気にならない。すべてのバナナリーフ・ライスには、ライス、カレー、野菜のおかずが1種類(ターメリックで炒めたキャベツに当たったらラッキーだ)、それと好きな肉が選べる。この店は、ママッ料理の店なので、アヤム・レンパ(スパイシー・チキン)や魚の揚げ物も、珍しくない。つまり、南インドというよりはマレーシア・スタイルのバナナリーフ・ライスを楽しめるということになる。マトン・ペラタル(マトン・ドライカレー)は地場の子ヤギを使っているからこその新鮮さと柔らかさで、絶品だ。淡泊なマトンに慣れている人にとって、脂肪が肉に残っているのは嬉しいご褒美だろう。

3. リストラン・ブンガ・ラヤ・インダ|Restoran Bunga Raya Indah

レブー・アンパン通り沿いの薄暗い区画の1階にクアラルンプールでも最高の部類に入るバナナリーフ・ライスの店が隠れている。1962年にマラッカからクアラルンプールに移転してきたこの店は、近隣の肉体労働者の人気店になった。彼らは、安くておかわりができるライスと肉を目当てに大勢で来店し、ロングテーブルに座わる。いまでも見かけることのできる慣習だ。この食堂スタイルは、ここのオーナーであるSSバラッティ・ラジャとそのチームが推進しているチェティナード式の食事と密接につながっている。臆病な人にはおすすめしないが、クダル(ヤギの内臓)とマトンの頭のカレーが美味しい。より普通なものが良いなら、ドライ・チキンの炒めものと、濃厚で香り漂う蟹のカレーも同じくらい際立っている。ライム・ピックル(ライムの漬物)には気を付けた方が良い。冷えたモスール・プンコル(スパイスの効いたバターミルク)を用意したうえで口にしないと、酸っぱさのあまり胃がやられてしまう。

4. KL シティ・レストラン|KL City Restaurant

レブー・アンパン通りで20年営業しているこの店の名前は平凡かもしれないが、提供されている料理は平凡とはほど遠いものだ。目立たない入口を入り、金細工職人がいる店の横の、狭く殺風景な廊下を進むと、カレーのシミを付けた客様で賑わっているレストランへと広がっていく。騒々しく、揚げたスパイスの匂いが染みついた壁に囲まれたむさくるしい場所だ。この店で出しているチェティナード・スタイルの料理は決して控えめではない。ほとんどの肉料理は大量のスパイスとハーブで調理されているので、食後に昼寝を予定している人には問題ないが、午後3時の打ち合わせに出席する予定の人には注意が必要かもしれない。自家製のビリヤニがおすすめだ。クアラルンプールの多くのインド料理店が作るハイデラバード・スタイルとは、よりマイルドで、気取って無く、具材の塊があり、フワフワしていない。マトンまたは魚のカレーとの相性が抜群だ。

5. ユニバーシティ・マラヤ・アカデミック・クラブ|Universiti Malaya Academic Club

トゥンク・アブドゥル・ラーマンが1968年に創業した大学にあるバンガローで営業しているバナナリーフ・ライス店。店の半分は、大学関係者向けのスペースになっている。料理は心地よく、素晴らしいことに、自家製だ。つまり、節度をもって作られていて、野心が前面に出ていない。値段は、ライス(おかわり自由)、カレー、ラッサム、パパダムと5種類の野菜(火曜日と金曜日には7種類)が付いて、たったの5リンギット(約140円)からだ。初めて来店する人はマトン・ペラタルまたは揚げたヘビウリがおすすめだ。バナナリーフ・ライスの店では、丁寧な接客は求めるものではないが、ここでは客が満足しているか確認するために席を回っている。さらに家庭的なのは食事の仕上げとして、環境に配慮した陶器のマグカップでお茶とたっぷりのミルクを出してくれることだ。バナナリーフライスは、日中のみ提供されている。

6. プラサド・チェティ・ナードゥ・メス|Prasad Chetty Nadu Mess

クアラルンプールで一番かもしれないバナナリーフ・ライスのレストランへ上る階段はなんだか不気味な感じがする。階段の下には引き取り手のない段ボールがコンクリートの床にまき散らされ、置き去りにされたもので溢れている。さらに壁には派手なオウムのネオンが光っている。1階上に上がると希望が湧いてくる。15年間クアラルンプールで営業しているレストランだが、まるでタミル・ナードゥの街角に来たかのように見えてくる。吊り下げられたテレビから1980年代のタミルのヒット番組が流れていて、所狭しと賑わっている。カニやチキンのようなとろっとしたカレーを食べるなら、白米ではなくパーボイルド・ライス(スタッフに通じなければ「プルンカル・アリシ(puzhungal arisi)」と頼むと良い)をおすすめする。おかずは、トロトロに炒められたナス、肉厚のカニのカレー、皮がパリパリのチキンの炒めもの、酸っぱいマンゴー・ピックル、チェンナイと同じような薄黄土色のマトン・コランブなどがある。食事を終え、短気な運転手たちが車を走らせるレブー・アンパン通りへ出るまでは、すべてが夢のようだ。

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