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かつて、バンコクの“レストラン”でタイ料理を食べていたのは観光客だけだった。しかし、ここ数年、新しい世代のシェフ(多くが海外から来ている)が、情熱と真摯な姿勢でタイ料理に挑戦するようになり、レストランで食べるタイ料理にもそれなりのお金を払う価値があることが浸透してきた。バンコクにおけるおすすめタイ料理レストランをタイムアウトバンコクが紹介している。

ペースト|Paste

ペーストはおそらくタイで最も控えめで地味なレストランのひとつだろう。ジェイソン・ベイリーとボンコック・”ビー”・サトンガンの夫妻が手がけるこのモダンなレストランは、伝統的な貴族一族、サニットウォン家のレシピを参考に作られた素晴らしいタイ料理を提供している。店名は、タイ料理の中心である「カレーペースト」から。彼らは、材料の選択に最上の注意を払っていて、例えば、彼らのキッチンでは、ナーン県の(塩水の表面に浮く部分だけを使う)フールデセル塩だけが許可されている。(一般的な、テーブルソルトというオプションはない)メニューには素材の組み合わせが面白く好奇心をそそる料理がずらっと並んでいる。

ル・ドゥ|Le Du

おしゃれなフランス料理を出すような店名だが、この店の料理はローカルのタイ料理にインスパイアされている。世界の一流のレストランであるイレブン・マジソン・パークややジャン・ジョルジュなどでの経験を積んだシェフ・トン(ティティド・タサナカジョン)は、2013年、タイの料理界に革命を起こす覚悟でこの店をオープンした。”Le Du”(タイ語で季節を意味するrue dooとの語呂合わせ)という店名が示す通り、メニューは地元の季節の食材を中心に構成。モダンなタッチ、革新的な調理、洗練されたプレゼンテーションでゲストを楽しませている。

ナーム|Nahm

ロンドンからやってきた豪華なタイ料理に出会えるナームは、シドニー生まれの料理の巨匠デイビッド・トンプソンが手がけるバンコクで最も人気のあるレストランのひとつだ。国際的な高級レストラン業界で、本格的なタイ料理を楽しむことができるこの場所が、権威ある賞賛を集めていることがタイの誇りになっている。例えば、ナームは2014年にアジアの50のベストレストランのトップに輝き、世界の50のベストレストランのリストにも常に名を連ねている。トンプソンはタイへの情熱とタイ料理に関する広い知識で、伝統的なタイの味を前面に押し出した料理を作り上げている。これは、はるか昔の料理本や葬儀で配れた私家版のレシピなどを研究した努力の賜物だ。メニューは最良の素材とノスタルジックな味を賞賛するべく構成されている。派手な演出や分子調理の仕掛けは期待するべきではない。トンプソンと彼の右腕であるプリン・ポルスクはタイの伝統を守りつつ、高級レストランで楽しめるような変化を恐れない料理を生み出している。

ボラン|Bo.lan

ハイクラスなタイ料理の盛り上がりはこの店の為にあるようなものだ。2009年、ドゥアンポーン・ボ・ソンヴィサヴァとディラン・ジョーンズが昔ながらのタイの味を提供するレストランをオープンした時、彼らは何をしているのか、そしてなぜお母さんが作るような料理のために高いお金を支払う必要があるのか理解できなかった。しかし、人々は彼らがしようとしていたことは、家庭で作れる料理を超えていることに気付いた。この夫婦のチームは、モダンで便利になった今の時代のタイ料理よりの前の時代まで遡り、かつてタイ料理が何であったかを再発見するための”料理旅行”に出たのである。この店では、王国周辺のさまざまなルートから輸入品よりも優れている、最高級の食材を集めている。キッチンでは、調理機械より手のほうが価値があるとされている。そして、こうしたことが普段より多く支払う理由なのだ。私たちはボとディランの情熱に対する対価を支払っているのだ。

ベンジャロン|Benjarong

伝統的なレシピと分子調理の手法のバランスを取ることで、ベンジャロンはタイのグルメ好きのお気に入りの場所になっている。デュシタニ・ホテルというローケーションと時代遅れのインテリアに騙されるべきではない。(時代遅れというのは、パビリオンに影響を受けたダイニングルームやガラスケースにタイの陶器が飾られている状況のことを言う)。この有名なレストランのメニューは、デュシット・グループのヘッドシェフでデンマーク出身のモルテン・ニールセンによるもの。彼は、以前はロンドンのナーム、そしてバンコクのスラ ・ブア・バイ・キン・キンにいた。その結果、本物のタイの味の魅力を兼ね備えた豪華なシグニチャーメニューの数々が生まれた。

ブルーエレファント|Blue Elephant

ヌーロー・ソマニー・ステッペは才能がある。もともとベルギーに暮らしていた主婦だったヌーローは、30年以上前、夫と一緒にブリュッセルで最初のレストラン、ブルーエレファントを開くために自身の才能を発揮した。皮肉なことに、バンコク支店は世界に展開するこのレストランにとっては10番目の出店だった。地元に凱旋する前に、ロンドン、パリ、ドバイ進出のほうが先だった。BTSのスラサック駅のすぐそばにある中国の影響を受けたスタイルの建物を拠点としているバンコク店は、おそらくブランドとしては最も有名である。タイ王室の家族、外国の要人、VIPを向かい入れる場所として有名だ。インド政府の閣僚と一緒に食事をするなんでことに、驚くことはない。

バーン・カニタ|Baan Khanitha

ファッションデザイナーからレストラン経営者となったカニタ・アカラニティクールは、自身の家族に引き継がれているタイの昔ながらのレシピで、バンコクの高級レストランシーンを面白くしている。支店はバンコクに4つあり、美味しい家庭料理と洗練された雰囲気が、外国人観光客の間で有名である。驚くべきことに、レストランの落ち着いた雰囲気はタイ人にとっても魅力的のようだ。店舗によって、テーマが若干異なるが、どこも複数フロアあるコロニアルスタイルの建物で、木製の家具、繊細な木彫り、カラフルな蘭が飾られていて、統一された印象を受ける。カオヤイの自社の有機農場で農作物を栽培しているので、どのメニューにも新鮮な無農薬野菜が使われている。

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